世界的工業デザイナーが考える、理想のウォッチ・デザイン

2015年秋に登場したブルガリ「オクト ヴェロチッシモ KEN OKUYAMA DESIGN 日本限定モデル」と「オクト ソロテンポ KEN OKUYAMA DESIGN 日本限定モデル」をめぐる小連載。最終回は、デザインを手がけた工業デザイナー、奥山清行氏へのインタビュー。イタリア・ローマのブランドであることを強調するブルガリのためにウォッチをデザインするにあたって、奥山氏は何を考えたか。

「ディレクターを務めるファブリツィオ(ブオナマッサ・スティリアーニ氏)から電話があって、「オクト」をやらないかと誘われたんです。一瞬、答えを保留していると、つづけて、イタリアと日本のデザインの共通性や、時計とクルマとのつながり、について、彼は自分が考えていることを僕に伝えてきたんですね。それを聞いて、これはやるしかないと、燃えました」

第1回と同様、奥山氏に話を聞いたのは、銀座ブルガリタワーだった。プレス向けの発表会が終わり、カクテルレセプションがはじまるまでのあいだ。プレスの評判もよく、奥山氏は笑顔を絶やさず、デザインした背景について語りだした。

MARNIデザイナーの義娘、ジュエリーブランドを創立

デザイナーのシンシア・ヴィルチェス・カスティリオーニは、ミラノにあるヨーロッパ・デザイン学院でファッションマーケティングを学んだあと、ヴィオネやミュウミュウ、ジル・サンダーで経験を積む。そして出産を経たいま、ジュエリーへの飽くなき情熱から「アリータ」をスタートさせた。

ブランド名は、自身が育った土地ベネズエラ・スリア州の土着民族であるグアヒロの言語、ワユで「大切なもの」を意味している。

ファーストコレクションは女性にとって大切なエッセンスである「PURE HOME(家)」をテーマに、ハウスや封筒、バケツ、シュノーケルなど、日常を取り巻くさまざまなモチーフをファインジュエリーに落とし込んだ。

また、家モチーフのドアノブなどにダイヤモンドやエメラルドといったプレシャスストーンをセットすることで、エフォートレスかつエレガントな雰囲気を演出。

アイテムはネックレス、ブレスレット、リングをラインナップしており、すべてイタリアンメイド。素材はおもに9金イエローゴールドを使用するほか、9金ホワイトゴールドでも展開する。

広島にブライトリング・コンセプトショップがオープン

スピリット・オブ・ブライトリング 広島by TOMIYAは、TOMIYA(トミヤコーポレーション)が広島であらたに手がける「TOMIYA広島店」の最重要な一画を占める、イン・ショップ形式のコンセプトショップだ。

ブライトリングの新作や限定モデルなどをフルラインナップで100本以上陳列。ブライトリングとベントレー・モーターズとのパートナーシップにより誕生した特別ブランド、「ブライトリング・フォー・ベントレー」も展開され、限定モデル、ゴールドモデルなど、生産本数の限られる同シリーズのなかでも、特に希少なモデルもラインナップされている。さらに、専用のベルト・ブレスレッドも多彩に用意されており、品揃えは国内屈指だ。

世界最新のブライトリングのコンセプトを採用した店内は、ウッドとスチールのコントラストが特徴的。アメリカン・ポップアートを配した独自の空間コンセプトは、スイス・ブライトリング社やムーブメント製造工房クロノメトリーと共通する。ニューヨークを始め世界で約40店舗を展開するブライトリング・ブティックにも通じる、ブライトリング・ワールドを堪能できる空間といえるだろう。

ブライトリングの正規販売店として国内屈指の販売実績で知られるTOMIYAは、1932年に創業以来、本拠地・岡山を中心に多数の店舗を展開し、地元密着であり文化の伝導役も担ってきた、時計宝飾販売の名店である。スピリット・オブ・ブライトリング 広島by TOMIYAだからこそ実現する、ブライトリングとの出会いがある。

セイコーダイバーズウォッチ誕生50周年記念の限定モデルを発売

国立研究開発法人であるJAMSTEC(海洋研究開発機構)は、海と地球の環境、海底資源、地震のメカニズム、極限環境生物の研究を推進し、それらの研究のための探査機の技術開発や運用もおこない、地球深部探査船「ちきゅう」による科学掘削、有人潜水調査船「しんかい6500」による科学調査を実施する。わが国の海洋研究のパイオニアだ。

セイコーが国産ダイバーズをはじめて完成させた1965年から2015年で、ちょうど50年を迎える。いくつかのメモリアルモデルが今年発表されたが、この海洋研究の先駆けと呼ぶにふさわしい機関であるJAMSTECをリスペクトするスペシャルモデルがリリースされる。

プロスペックス マリーンマスター プロフェッショナル JAMSTECスペシャルモデルは、まるで金属塊をくり抜いたようなケースが大きな特徴だ。通常の腕時計には裏蓋があるが、この時計の裏蓋にはそれがなく、ケースが完全なワンピース構造となっている。さらに独自のL字型パッキンと相まって、ヘリウムなどからなる高圧の混合ガスを使用する飽和潜水においても、ヘリウムガスの侵入をシャットアウト。

通常ダイバーズには、ヘリウムガスを排出するためのバルブを装備している場合が多いが、このモデルにはそれが装備されていない。最初から防水性1000mまでに対応した完璧な気密構造を持っているからだ。

ケースとブレスレッドの素材には、軽快かつ強靭なチタンを採用。さらにそれぞれのパーツには、素材の表面を傷から守る独自の加工技術「ダイヤシールド」が施される。

時を忘れたいレディのために

現代女性のために開発され、洗練されたアールデコテイストのデザインが魅力の「ランデヴー」。永久カレンダーからミニッツリピーターまで、さまざまなハイコンプリケーションモデルが発表されてきた。今回リリースされた「ランデヴー・アイビー・シークレット」はレディースコレクションとして、はじめて文字盤を隠せるドレッシーなシークレットウォッチだ。内部には、メゾン自慢の超薄型&小型機械式ムーブメントが時を刻む。

アイビー(日本名:セイヨウキヅタ)は鑑賞植物としても栽培されるつる科の常緑植物。どんな崖にでもツルを伸ばして自生し、いつでも緑色の葉を茂らせる。その並外れた生命力から「永遠」を象徴する存在として古代ローマの時代から使われてきた。

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今回の新作は1960年代にあったジュエリーモデルをインスピレーションの源にしたもので、アイビーをあしらい、手作業で彫刻加工とペイントが施されたマザー・オブ・パール文字盤を覆うカバー、そしてホワイトゴールド製のケースとブレスレットには、ジャガー・ルクルトの宝飾職人がその技術を駆使して304個のダイヤモンドをセッティング。その輝きに思わず目を奪われるこのメゾンらしいエレガントな逸品だ。

グリーン・レッド・グリーンのストライプにゴールドのミツバチ

モードの世界は既に2016年の春夏ものの話題で持ちきりだが、そのファッションショーで、モデルが着用して話題となっているのが、この「G-タイムレス」の新作である。

「G-タイムレス」は時代を超越するデザインにグッチらしいアイコンをあしらうのが常だが、今度の新作は、文字盤にグッチを象徴するグリーン・レッド・グリーンのストライプ。しかも、素材が布地なのである。そして、そこには、ゴールドの糸によって大きくミツバチが刺繍されているのだ。

ひと目見て、その大胆な素材の使い方やカラーリングに驚いてしまう。だが、ゴールドのミツバチは、グッチならではのストライプ文字盤の色合いのなかに、自然と調和する風情で、PVD加工によりゴールドの色彩をまとったケースの色合いともマッチする。

春の花畑を先取りするようなミツバチのモチーフにより、華やいだ雰囲気に腕を飾れる一本だ。

あらたな旗艦店「ダミアーニ 銀座タワー」が銀座の中央通りに誕生

1924年、エンリコ・グラッシ・ダミアーニ氏がイタリアのヴァレンツァで創業し、現在は3世代目である3人の姉兄弟らで家族経営を続けているダミアーニ。世界的なジュエラーのなかでデザイン、制作、販売を一貫して手がけ、いまでも創業者一族が経営を続ける数少ないブランドだ。モダンで革新的なデザインと厳選された素材を用い、すべて職人が手作業で仕上げたジュエリーは“メイド イン イタリー”の精神が宿っている。ブラッド・ピットやグウィネス・パルトロー、シャロン・ストーンをはじめ、多くのスターたちがダミアーニのピースを愛用している。

昨年、ブランド創設90周年を迎えたダミアーニ。100周年に向けて次なる10年の幕明けとなる今年、ラグジュアリーショップが集まる銀座の中央通りにあたらしい空間を誕生させた。ブティックとオフィスを併設した9階建ての「ダミアーニ 銀座タワー」は、上品なブロンズとゴールドを基調としたインテリアで、ブランドが初採用したハニーカラーの大理石のフローリングとマッチして、コンセプトである地中海の温かみを表現。

10周年記念限定モデルのコンセプトはブラック・パンサー

2005年に誕生した「ガランテ」に誰もが衝撃を憶えた。それまでのセイコーの王道デザインとは、まったく異なるようなものだったからだ。なぜ、「ガランテ」が誕生したのだろうか。そこには、セイコーのあらたな挑戦があった。

一般的にスポーツウォッチとは、プロダイバーや冒険家などが使用し、過酷な使用に耐える腕時計のことだった。しかし、ライフスタイルの変化によりスポーツウォッチの概念が一変。非日常での感情の発散を楽しむ腕時計に変化しつつあった。そこでセイコーは、自己の解放に関わるすべてのことを「スポーツ」と定義づけて、これまでにないスタイルの腕時計を開発していった。

あらためて「ガランテ」の原点を振り返ってみよう。ガランテとは、「すべてのコト・モノ・ヒトに対して自分らしく接する」、「異性の意識を自分の個性で引きつける」という意味のイタリア語に由来している。セイコーが模索していたのは、現代にマッチしたスポーツモデル「ガランテ」だった。

今回発表された10周年記念限定モデルのコンセプトは「BLACK PANTHER(黒豹)」。2007年に発表された初代クロノグラフモデルをベースとし、「黒豹」のような強靭さと妖艶さを醸し出すデザインとなっている。

自由自在に身につけられる繊細でエレガントな輝き

今回、初披露となる箔アクセサリー「HAQUA」は、化粧品容器向けの箔業界で世界トップシェアの和信化学工業との協業で生まれた新感覚のボディジュエリー。デザインコンセプトは、「箔(haku)+水(aqua)」。繊細でエレガントなデザインが特徴で、本物のジュエリーのような洗練された輝きを放つ。

シンプルな単色メタルカラーの箔ジュエリーは、季節を問わず活躍できる。「HAQUA」はシール状になっていて、好みの長さにカットすることで、ブレスレット、アンクレット、リングなど、アクセサリーのタイプをコーディネートや気分に合わせて形を変えることが可能だ。

水に強く、使い方や季節によっては一週間ほどそのまま使うことができ、いまの季節ならビーチや野外フェス、マリンスポーツなどのアクティブシーンで身につけるアクセサリーとしても重宝しそうだ。金属アレルギーなどで、ふだんアクセサリー着けることが難しいひとでも楽しめる。形状も、身につける場所も、そして着けるシーンも選ばない。

ホワイトボードを使った幾何学の講義をイメージ

2015年のフォルティスの限定モデルは、コンセプチュアル・アーティスト、ロルフ・ザックス氏がプロデュースするアーティスティックな時計だ。

過去にザックス氏がフォルティスのためにデザインした時計は、黒板にチョークで文字を描いたような「IQウォッチ」、風防が凍りついたような特殊加工を施した「フリッソン」がある。どちらも手書きの図案をそっくり転写した文字盤が、ユーモラスなアートを解する人々の心を射止めた。そして、2015年、今度は、さまざまなカラーペンでラインや文字を書き込み、まるで幾何学の講義をした後のホワイトボードのような文字盤を製作。この文字盤に描かれたフォルティスのロゴも、ザックス氏が自ら書いた。

ホワイトボード部分には夜光が塗布されており、暗闇では文字盤自体が青白く輝き、針だけでなく、描かれているグラフィックや文字が幻想的な影となって浮かび上がる。現代的でポップなアートと腕時計の融合は、実に楽しく、独創性を極めている。